陸蒸気健在
1872年10月14日、
旧暦で言うと明治5年9月12日は
日本の鉄道が走り始めた日と知られているが、
よく考えてみると江戸時代が終わってから
僅か5年しか経っていないのだ。
しかも廃藩置県からまだ1年。
殿様がいて、髷の人がほとんどだった、
そんな時代に動き始めた機関車が今も目の前で動いている。
正確に言うと、開業から2年後に
イギリスのスチュワート社で造られ、
日本に輸入されたのがこの機関車なので、
開業の日に動いていた訳ではないが、
そんな差は大した事ではない。
今生きているという事実がすごい。
世界に誇っていいんではないかと思う。
偶然にも旧制高校で机を並べていた旧友2人が
後にこの「明治村」を造ったと言う。
明治時代に生まれた男のスケールのでかさに、
忘れられた日本男児の男気を感じさせるのだ。
谷口吉郎と土川元夫に感謝したい。
明治村は、今はやりのテーマパークの元祖と言われるが、
そんな物と比較をしてはいけない。
展示物はすべて貴重な産業遺産である。
もう街中では見る事が出来ないものばかりだ。
維持、管理も並大抵ではないだろう。
歴史を今日に伝え続ける名鉄の努力にも感謝したい。
130年前のちょんまげの群集たちは、
この機関車を見てきっと生き物に見えたに違いない。
おっと、自分も130年前に戻ってしまった気分だ。
当時その群集の中で72歳を超えた人もいたろう。
よく考えたら1700年代に生まれた人ではないか。
21世紀の今日動いているこの機関車は
更に22世紀までも動き続けていてほしい。
おっとわすれちゃいけない。
ブルックスの機関車もあるのだ。
明治天皇の御陵車もひっそりと置いてあった。
時間が出来たら明治村には行くべきだと思う。
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